センバツ出場校は、選考委員会によって選抜され、
その選考基準に大きくかかわるのが、全国10地区で行われる秋季地区大会です。
とはいえ、秋季地区大会は、選考の一つの参考資料とされ、
センバツ高校野球の予選ではありません。
2020年センバツの出場校は、2020年1月下旬に決定される予定です。
そこで、今回は、2020年センバツについて、
- 2020センバツ出場校枠は?
- 各地区の秋季地区大会ベスト8
- 2020センバツ出場校予想と注目選手紹介
について、調査していきます。
また、この記事の後半には、センバツに関する動画を掲載しております。
ぜひ、合わせてチェックしてみてくださいね!
2020センバツ出場校枠は?
2020年に開催される第92回センバツの出場校枠は、32校です。
各地区の枠は、北海道1校、東北2校、関東・東京6校、北信越2校、東海2校、近畿6校、中国・四国5校、九州4校、明治神宮大会枠1校、21世紀枠3校となっています。
関東・東京は、秋季地区大会の成績により、関東4校・東京2校、あるいは関東5校・東京1校となります。
中国・四国は、秋季地区大会の成績により、中国3校・四国2校、あるいは中国2校・四国3校となります。
明治神宮大会枠は、明治神宮大会の優勝校の地区から1校が選ばれます。
2019年の明治神宮大会では、東海代表の中京大中京高校が優勝したので、神宮枠は東海地区から1校ということになります。
21世紀枠は、東日本から1校、西日本から1校、日本全地区から1校が選抜されます。
各地区の秋季地区大会ベスト8
北海道地区秋季地区大会ベスト8
優勝:白樺学園高校
準優勝:札幌日大高校
ベスト4:帯広農業高校、札幌龍谷学園高校
ベスト8:北海道栄高校、札幌大谷高校、東海大札幌高校、国際情報高校
東北地区秋季地区大会ベスト8
優勝:仙台育英高校(宮城)
準優勝:鶴岡東高校(山形)
ベスト4:盛岡大付属高校(岩手)、仙台城南高校(宮城)
ベスト8:東奥義塾高校(青森)、一関学院高校(岩手)、青森山田高校(青森)、磐城高校(福島)
関東地区秋季地区大会ベスト8
優勝:高崎健康福祉大高崎高校(群馬)
準優勝:山梨学院高校(山梨)
ベスト4:東海大相模高校(神奈川)、桐生第一高校(群馬)
ベスト8:習志野高校(千葉)、西武台高校(埼玉)、花咲徳栄高校(埼玉)、桐光学園高校(神奈川)
東京秋季地区大会ベスト8
優勝:国士舘高校
準優勝:帝京高校
ベスト4:創価高校、城東高校
ベスト8:日本大学第二高校、日本大学第三高校、修徳高校、共栄学園高校
北信越地区秋季地区大会ベスト8
優勝:星稜高校(石川)
準優勝:日本航空高校石川(石川)
ベスト4:佐久長聖高校(長野)、北越高校(新潟)
ベスト8: 敦賀気比高校(福井)、上田西高校(長野)、敦賀高校(福井)、金沢商業高校(石川)
東海地区秋季地区大会ベスト8
優勝:中京大中京高校(愛知)
準優勝:県立岐阜商業高校(岐阜)
ベスト4:加藤学園高校(静岡)、藤枝明誠高校(静岡)
ベスト8:愛工大名電高校(愛知)、豊川高校(愛知)、近畿大学工業高等専門学校(三重)、津商業高校
近畿地区秋季地区大会ベスト8
優勝:天理高校(奈良)
準優勝:大阪桐蔭高校(大阪)
ベスト4:智弁学園高校(奈良)、履正社高校(大阪)
ベスト8:智弁和歌山高校(和歌山)、明石商業高校(兵庫)、奈良大付属高校(奈良)、京都翔英高校(京都)
中国地区秋季地区大会ベスト8
優勝:倉敷商業高校(岡山)
準優勝:鳥取城北高校(鳥取)
ベスト4:創志学園高校(岡山)、広島新庄高校(広島)
ベスト8: 矢上高校(鳥取)、高川学園高校(山口)、平田高校(島根)、出雲西高校(島根)
四国地区秋季地区大会ベスト8
優勝:明徳義塾高校(高知)
準優勝:尽誠学園高校(香川)
ベスト4:岡豊高校(高知)、高知中央高校(高知)
ベスト8:済美高校(愛媛)、新田高校(愛媛)、徳島北高校(徳島)、城東高校(徳島)
九州地区秋季地区大会ベスト8
優勝:明豊高校(大分)
準優勝:大分商業高校(大分)
ベスト4:創成館高校(長崎)、鹿児島城西高校(鹿児島)
ベスト8:沖縄尚学高校(沖縄)、福岡第一高校(福岡)。宮崎日大高校(宮崎)、城北高校(熊本)
2020センバツ出場校予想と注目選手紹介
北海道地区の出場校予想と注目選手
北海道の出場枠は1校なので、優勝した白樺学園が選抜されることなると思われます。
白樺学園高校の注目選手は、1番の川波瑛平選手と、エースで4番の片山楽生選手です。
川波瑛平選手は一塁まで3.87秒、三塁まで11.65秒の俊足を誇ります。ドラフト候補にも上がっています。
白樺学園 1番レフト
川波瑛平くん
これからが楽しみです pic.twitter.com/8uAP7QOis1— たいむりーひっと (@tsuku1122) October 14, 2019
片山楽生選手はカーブだけではなくストレートの質が良い投手です。
19/11/16 第50回記念明治神宮大会
片山楽生(投・白樺学園②) pic.twitter.com/AEJiwXeVLP— NK (@marmarmorimori) November 16, 2019
東北地区の出場校予想と注目選手
東北の出場枠は2校なので、有力なのは、優勝した仙台育英と準優勝の鶴岡東でしょう。
仙台育英では、場外ホームランを打つ一方、犠牲フライなどで打点を挙げる4番の入江大樹選手や、U15コンビの宮本拓実選手、笹倉世凪選手が注目されます。
鶴岡東では、1番セカンドの山路太郎選手が山形大会・東北大会で30打数11安打を打っており、要注目です。
関東・東京の出場校予想と注目選手
関東からはベスト4の4校が、東京からは優勝した国士舘が、当確と思われます。
6校目は、東京都大会で帝京が国士舘に6-0の大差で敗れていることから、関東のベスト8から選ばれる可能性が高いでしょう。
関東大会の準々決勝で、健大高崎に接戦で敗れた西武台、山梨学院に接戦で敗れた花咲徳栄が優勢と思われます。
健大高崎の3番セカンド・小澤周平選手、山梨学院の3番ショート・小吹悠人選手が要注目です。
また、東海大相模ではU18代表にも選ばれた鵜沼魁斗選手、桐生第一では5番ファーストの中島優月選手に注目したいですね。
国士舘大学のエース中西健登選手も要注目です。
北信越地区の出場校予想と注目選手
出場枠が2校なので、優勝した星稜と準優勝の日本航空石川が有力ですが、日本航空石川は星稜に大敗していることがどう判断されるかがカギとなるかもしれません。
星稜では、打撃と長打力の内山壮馬捕手、強打と足を誇る知田爽太選手に注目したいですね。
東海地区の出場校予想と注目選手
東海の出場枠は神宮枠と合わせて3校です。
優勝した中京大中京と準優勝の県立岐阜商は確実でしょう。
神宮枠は、ベスト4の藤枝明誠か加藤学園のどちらかと思われます。
中京大中京では、遠投120mの強肩センター西村友哉選手、県立岐阜商では、高校通算30本塁打の佐々木泰選手が注目されます。
近畿地区の出場校予想と注目選手
近畿地区の枠は6校なので、ベスト4の4校は当確でしょう。
残りの2校は、ベスト8から試合内容や地域性を考慮して選ばれると思われます。
奈良県勢が2校当確となっていることなどを考慮すると、明石商、智弁和歌山が優勢ではないでしょうか。
大阪桐蔭のU15代表・池田陵真選手、履正社の145キロを投げる岩﨑峻典選手に注目したいですね。
また、天理からはショート杉下海生選手、智弁学園からはショートの三田智也選手を注目選手として挙げておきます。
中国・四国の出場校予想と注目選手
中国・四国で5校の枠があり、それぞれの優勝・準優勝校は当確でしょう。
5校目は、準決勝で倉敷商と接戦を演じた広島新庄と、高知県大会で明徳義塾・岡豊を破っている高知中央のどちらかとなりそうです。
高知から2校となるよりは、広島新庄が選ばれる可能性が高そうですね。
鳥取城北の3番・河西威飛選手、明徳義塾の4番・元屋敷大誠選手は中学時代から注目されていた選手で、センバツでの活躍を期待したいですね。
倉敷商ではリードオフマン・石川陸選手、尽誠学園では守備が光るショート・仲村光陽選手が注目されます。
九州地区の出場校予想と注目選手
九州地区の出場枠は4校なので、ベスト4の4校が当確と思われます。
明豊では140キロ超の球を投げる狭間大暉選手、大分商では来年のドラフト上位候補の可能性もある川瀬堅斗選手に注目したいですね。
鹿児島城西では奪三振率の高い前野将輝選手、創成館ではチーム史上ナンバー1野手とも言われる1年生・松永知大選手が要注目です。

まとめ
ここまで、2020年センバツについて、
- 2020センバツ出場校枠は?
- 各地区の秋季地区大会ベスト8
- 2020センバツ出場校予想と注目選手紹介
について、調査してきました。
いかがでしたか?
2020年のセンバツは、3月19日(木)から開催され、3月31日(火)に決勝戦を迎えます。
また、組み合わせ抽選会は3月13日(金)の午前9時からです。
しかし、まずは1月下旬の出場校決定が待ち遠しいですね!
コメント
中京大中京・県岐商に次ぐ東海地区3枠目に入るのは加藤学園です。
1982年以降(2010年~2015年を除く)の東海地区の選考基準は明快です。
「優勝校との得点差が小さい方が勝ち、優勝校との得点差が同じ場合には準優勝校対戦チームの勝ち」というベスト4二校の優劣判定ルール。
もう一つ、「コールド負けするか、優勝校との得点差が8以上のチームは、ワンランク下のチームと比較され、優勝校との得点差が6以下のチームがあれば、その(それらの)チームと順位が入れかわる」というランク越しの順位入れかえルール。
東海地区の選考基準を構成する上記二つのルールを理解すれば、誰でも東海地区の上位チームの順位を出すことができます。
東海地区の選考基準を理解するには「優勝校との得点差」なるものを理解する必要があります。
今回、秋季東海地区大会1回戦で敗れた岐阜県の大垣商を例にとって説明します。
大垣商は1回戦で愛知の豊川に8-13の5点差で敗北、豊川は準々決勝で静岡の藤枝明誠に4-6と2点差で敗北、藤枝明誠は優勝校である愛知の中京大中京に準決勝で5-12と7点差負け。
この結果、大垣商は「優勝校に7点差の準優勝校に2点差のベスト8 豊川に5点差」となり、優勝校との得点差は、上記3試合の得点差の合計となります。(7+2+5=)14が、大垣商の「優勝校との得点差」となります。
今回の秋季東海大会の結果は
決勝 中京大中京 9-6 県岐商
準決 中京大中京 12-5(8回コールド) 藤枝明誠 県岐商 4-3 加藤学園
準々 県岐商 5-3 愛工大名電 加藤学園 5-4 近大高専
この結果、「優勝校に3点差の準優勝校に1点差の加藤学園(優勝校との得点差は(3+1=)4」と「優勝校に7点差の藤枝明誠」の争いとなり、優勝校との得点差が小さい加藤学園の勝ちとなります。
藤枝明誠は、準決勝8回コールド負け。上記の二つ目のルールに従い、ワンランク下のベスト8のチームと比較されます。
ベスト8の愛工大名電は「優勝校に3点差の準優勝校に2点差(優勝校との得点差は(3+2=)5)」。同じくベスト8の近大高専は「優勝校に3点差の準優勝校に1点差のベスト4 加藤学園に1点差(優勝校との得点差は(3+1+1=)5)」。
藤枝明誠は、ベスト8の愛工大名電と近大高専と順位が入れかわります。「選考基準に基づく」藤枝明誠の順位は東海地区6位となります。
ただし、東海地区において各チームの順位を確定する権限を持つのは(選考委員たちではなく)「主催者」。
過去には「優勝校に6点差の岐阜第一(岐阜1位校)」と「優勝校に4点差の準優勝校に3点差の大府高校(優勝校との得点差7)」の選考争いにおいて、大府高校を勝者とした選考がありました。
今回はないと思いますが、選抜出場3校(中京大中京・県岐商・加藤学園)、補欠2校(近大高専・愛工大名電)ですんなり決まるとは断言できません。
選抜出場3校は間違いないと思いますが、補欠2校の一角に藤枝明誠が入る可能性がゼロとは言えません。
「選考基準に基づく」補欠校である近大高専と愛工大名電の内、どちらが補欠1位校になるのかは、過去の選考結果から読み解くことができません。
仮に三重県の近大高専が補欠1位校である場合には、今年1月に行われた選考の絡みで岐阜県の大垣西と入れかわる可能性もあります。
「主催者の、主催者による、主催者のための選考」。これが現在の東海地区の選考の真相です。