北京冬季五輪のスキージャンプ新種目、
混合団体に出場した高橋沙羅がスーツの規定違反により失格となりました。
高梨沙羅を日本代表を応援していた人々はこの結果に驚愕しました。
高梨沙羅を含め、5人がスーツ規定違反で失格となりました。
大波乱を巻き起こした”スーツの規定違反”の真相を
・高梨沙羅のスーツはなぜいつもダボダボなの?
・高梨沙羅がスキージャンプで失格になった理由は?
・高梨沙羅の着用していたスーツメーカーはどこ?
・高梨沙羅ら5人を失格にした審判はだれ?
・高梨沙羅のスーツまとめ
以上の項目から解き明かしていこうと思います。
高梨沙羅のスーツはなぜいつもダボダボなの?
スキースーツはムササビみたいなダボダボしたもの
というイメージは多くの人が持っていたのではないでしょうか。
私もその1人です。
以前はダボダボのスーツスタイルが許容されていました。
【高梨沙羅公式サイト 激励4000件超】https://t.co/WCKvjkdYI6
高梨沙羅のマネジメント会社は8日、高梨の公式サイトに寄せられたメッセージが4000件以上に達したことを明らかにした。スーツの規定違反により失格となった高梨に対し、「胸を張って帰ってほしい」など励ましの声が大部分だったという。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) February 8, 2022
しかし、スーツは飛距離に大きな影響を与えるため、
国際スキー連盟(FIS)は毎年のように何度もルール改正を繰り返し行ってきました。
日本が団体で金メダルを獲得した1998年長野オリンピックの時は、
生地の厚さが8ミリまでと定められた程度で、生地の素材もパーツの形も自由でした。
しかし長野五輪後は生地の厚さ、ゆとり幅などが制限されるようになりました。
それでも、股下や両脇部分を水かきのようにして表面積を最大限まで増やし、
浮力を得ようとするなどルールを潜り抜けるような動きもあり、
厳格化を繰り返してきました。
2012年夏には公平性の観点から、ゆとり幅を「0センチ」にした密着型が導入されましたが、
空中からの落下速度が増して転倒時の危険性が高まり、すぐに撤回。
14年ソチ五輪後は飛ぶ直前に地面から股下までの長さを計測するルールを導入し、
その後も毎年のようにルール改正を繰り返しています。
以前より、厳格化したスーツに関するルールによって、
だぼだぼでムササビのようなスーツスタイルは今では伝説のものとなりました。
高梨沙羅がスキージャンプで失格になった理由は?
スキーのジャンプは助走するスピードや高所からの落下という要素だけではなく、
風を受けて体を持ち上げる「揚力」も飛距離に大きく影響します。
揚力を得やすい向かい風が有利で、追い風だと不利になるため、
風向きで点数を加減するウインドファクターという
採点基準も定められているほど、スキージャンプという競技にとって
揚力というものは重要になってきます。
また、選手が着ているジャンプスーツは、
その揚力を受けるツールとしてさまざまな規定があります。
失格の高梨沙羅 極寒で筋肉委縮か… 10カ国中4カ国に失格者が出るという波乱の展開、ドイツ監督が激怒 https://t.co/whjygdsrnc
— Share News Japan (@sharenewsjapan1) February 7, 2022
スーツ規定違反って何?
まず最初にスーツ規定違反とはどういったものなのかご紹介します。
全日本スキー連盟のガイドラインによると、
選手は下着一枚で両腕を水平に広げ、股下や体の周りなどあらゆる場所を計測され、
スーツ寸法と体のサイズが一致するかどうかチェックされます。
国際スキー連盟(FIS)の規則では、「最大許容差はスーツのあらゆる部分において、ボディーに対しプラス1センチ~3センチ(女子は同2センチ~4センチ)とする」と決められています。
スーツ寸法と体のサイズが一致、最大許容差に収まっていなければ、スーツ規定違反となります。
シーズン初めに計測し、数値を提出するため、
体重の変化などで誤差が出てくるケースは残念ながらあります。
スーツ規定違反だったのはどこ?
今回高梨沙羅選手がスーツ規定違反と認定された部分は、太もも周りでした。
スーツの太もも周りが規定より2センチ大きかったとして失格となりました。
「たった2cmで大舞台での挑戦に幕を下ろしてしまうのか ?」と無念な気持ちでいっぱいになります。
それだけ、スキージャンプという競技が繊細かつ
厳格なルールに基づいて行われていることがわかります。
高梨沙羅のスーツは「太ももが規定より2センチ大きかった。全く本人のせいではない」…コーチが説明#Beijing2022 #北京五輪 #スキージャンプ #高梨沙羅https://t.co/QjeZ27IIsw
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) February 7, 2022
過去にもスーツ規定違反になった?
高梨沙羅選手は今回初めてスーツ規定違反となったが、
過去にスーツを含む道具の規定違反となった選手はいるのでしょうか。
2006年トリノ五輪では、ノーマルヒルの予選で原田雅彦が失格となったそうです。
体重に比べて長すぎるスキー板を使ったと判断されたからです。
この時、足りなかった体重はわずか200グラムの差でした。
素人の私から見ると、「誤差の範囲内なのではないか?」と思ってしまうのですが、
スポーツはあらゆる条件下で選手全員の公平性を保つためにルールが規定されているので、致し方ないことですよね・・・
高梨沙羅の着用していたスーツメーカーはどこ?
規定違反となってしまった高梨沙羅が着用していたスーツメーカーは、「ミズノ」でした。
今回のスーツの開発はスポーツ庁からの委託授業で、
ミズノの他、日本スポーツ振興センター(JSC)、全日本スキー連盟(SAJ)と共同で実施しました。
スーツを一着作るのに多くの人が尽力していることが分かります。
何度も微調整を繰り返し、手間暇かけて作った一着だからこそ心ぐるしい結果となりました。
高梨沙羅ら5人を失格にした審判はだれ?
ところで、高梨沙羅ら5人を失格にした審判は誰だったのでしょうか。
女子の検査を担当したのは、ポーランドのアグニエシュカ・バチコフスカです。
男子と担当が分かれているのは、脱衣して計測する必要があるためです。
"「実寸を測るときは、力を入れている状態と入れてない状態では筋肉の盛り上がり方が違うから当然サイズが変わってきます。それがうまくいかなかったのかもしれません」"https://t.co/My3fW19IZX
— Number編集部 (@numberweb) February 10, 2022
バチコフスカは、4人に1人という大量失格の理由は
あくまでルールにのっとった結果だと述べました。
審判も選手が何年もかけて努力し挑んだ大舞台であることは重々承知で、
この結果を伝えるのも心苦しいに違いありません。
したがって、審判に向けて心無い言葉を発する行為は自粛しましょう。
高梨沙羅のスーツまとめ
ここまで、
・高梨沙羅のスーツはなぜいつもダボダボなの?
・高梨沙羅がスキージャンプで失格になった理由は?
・高梨沙羅の着用していたスーツメーカーはどこ?
・高梨沙羅ら5人を失格にした審判はだれ?
・高梨沙羅のスーツまとめ
について解説してきました。
いかがだったでしょうか?
スーツ規定違反で失格という判定を受けた本人が一番辛いにも関わらず、
高梨沙羅のインスタグラムには謝罪の言葉が綴ってありました。
【沙羅がSNS投稿 私の失格のせいで】https://t.co/nzO6ioc78o
高梨沙羅がインスタグラムを更新し、心境をつづった。「私の失格のせいで皆んなの人生を変えてしまった」「謝ってもメダルは返ってくることはなく責任が取れるとも思っておりませんが今後の私の競技に関しては考える必要があります」。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) February 8, 2022
責任感が人一倍強いからこそ二回目のジャンプを跳んだ、
その姿に全国民が胸を打たれたことでしょう。
「どうか自分を責めないでください、お疲れさまでした」と声をかけたいものです。
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