リーグ3連覇を逃した巨人が、ざわついてきました。
優勝争いをしていた9月までは良かったが、
10月に入り連敗がかさみ3位に転落しています。
原辰徳監督は来季も続投という流れでしたが、
状況的にも、球団内部的にも、情勢が変わりました。
今後の順位、クライマックスシリーズから日本シリーズへの道で、
巨人がどこまで踏ん張れるか。
その成績次第で、原監督の去就も決まるようなムードになってきました。
そこで今回は
・巨人の次期監督候補予想2022!
・巨人原監督は続投?交代?これまでの成績は?
・2021年巨人が後半戦弱い原因は?
について紹介していきます。
もし、続投でなければ、誰がこのビッグ球団の監督の座に座るのか。
今回は、その点について考えていきたいと思います。
巨人の次期監督候補予想2022!
阿部慎之助
現在、巨人の1軍作戦コーチ。
今季は二軍監督としてスタートしましたが、
10月5日から一軍ベンチに入るようになりました。
安田学園から中央大を経て2000年逆指名でのドラフト1位で巨人に入団。
引退した19年まで巨人一筋でプレーし、
タイトルは12年に首位打者、打点王の「2冠」にも輝き、
巨人の顔として、主将として、4番として活躍してきました。
昨年から二軍監督となり次期監督としてレールが敷かれたように、ここまで流れてきています。
原監督から阿部監督への流れは規定路線です。
ただ、問題はその交代時期です。
当初は原監督が来季もすることになり、
一軍ベンチで原監督の「帝王学」を直接学んでからの交代が描かれたと思われます。
というのも、二軍監督から一軍作戦コーチに「昇格」したのは二軍終了後の10月5日。
これはすでに決まっていたことでしょう。
これに合わせて原監督の続投も「内定」したと思われます。
だから、予定通りの人事だった。
しかし、その後にチームが負けだしたことで、空気が変わりました。
憶測ですが、二軍時代から「罰走」を強いるなど、
選手には不評だった阿部二軍監督が
次の監督として現実味を帯びたことでナインの士気が下がったということも考えられます。
打席で「見逃すだけ。振るな」という異例の指示を出すなど、
これまでの常識を破るような指導法で評価される一方で、
考えが古いと、指導方法に難色を示す声も出始めているようです。
球団としても巨人一筋で名も実もある人物の監督就任は望ましいでしょうが、障壁はいくつかありそうです。
桑田真澄
現在、巨人の一軍投手チーフコーチ補佐です。
PL学園では清原和博選手とともに
「K・Kコンビ」と呼ばれ、時代を作った投手で、
1985年ドラフト1位で巨人に入団。
清原ではなく桑田だったことで世間を驚かせました。
きれいなフォームから緩急をつけた投球と、
頭脳派な一面ものぞかせる投手として、
沢村賞、最優秀防御率2回、最多奪三振、最高勝率のタイトルを手にしました。
メジャーパイレーツ時代を経て2008年に引退。
その後は早稲田大に入学し、修士課程コースに入学するなど、
勉強を重ね今年からコーチとして再びユニフォームを着るようになりました。
卓越した努力家で、理論派でもあり、投手の指導、起用については大きく期待されています。
当然、内部昇格としての監督就任の可能性はゼロではありませんが、
来季の監督としては少々疑問は残ります。
もともと今年のコーチについても、臨時コーチだと思っていたようで、
監督としての意欲まであるかどうか。
真面目な性格から、自分が納得しないと要請は受けないと思われます。
江川卓
経歴は言わずとしれた伝説の右腕です。
性格も自分を譲らないタイプで、まさに「大物」。
毎年のように、監督就任、入閣の噂が流れては消えて、
これまで指導者歴は他球団も含めてありません。
一方では借金を抱えるなど、
金銭問題でダーティーなイメージを持たれていることもあり、
球団もなかなか決断できないのでしょう。
ただ、評論家としての独自視点や理論派な投手だったこともあり、
野球の采配を一度させてみたいと思うファンも多いのも現実です。
強権的な監督として、頑固な監督として、
巨人のユニフォーム姿で出てくれば、
年齢層的にもギリギリ喜ぶくらいではないでしょうか。
ただ、現実的には厳しいことには変わりありません。
落合博満
元中日の監督です。
現役時代はロッテ、中日、巨人、日本ハムに所属し、
ロッテ時代では三冠王を3度もとった伝説の右打者です。
指導者としても、2004年から中日の監督を8年務め、
リーグ優勝4回、日本一1回の実績があり、
毎年Aクラスという黄金時代を築きました。
独自の采配で知られ、日本シリーズで完全試合を継続していた
山井を8回で降板させ、日本一に輝くなど、
賛否両論あるが勝利に徹する姿はまさに「鬼」でもありました。
今は評論家として活躍していますが、
再び監督としてユニフォームを着る可能性はあるでしょう。
ただ、勝利に徹するあまり、見ていてつまらないというファンもいたことも確かです。
勝てる監督としてなら、評価は高いが、
職人肌でもあるので、球団としてはその部分をどう考えるかでしょう。
中畑清
元巨人の三塁手で、愛称は「絶好調男」。
アテネ五輪では長嶋茂雄氏に変わって日本代表監督を務め、
2012年からは横浜(現DeNA)の監督として4年間務めました。
結果はすべて5位以下に終わりましたが、
メディアへの露出度、パフォーマンスは監督としては群を抜いており、知名度は上げました。
今はフリーですが、67歳という高齢と、
現在野球にどこまで対応できるかという点では疑問も残ります。
ファンを増やす必要のある、
話題性重視なら監督候補として可能性はなくはないですが、
巨人となればいくらOBとはいえ、監督就任は難しいと思わざるを得ません。
高橋由伸
原監督の前の監督です。
2016年から3年間、監督を務めましたが、
優勝には届きませんでした。
10年続いた第二次原政権からバトンを受け継ぎましたが、
3年で終わり、第三次原政権へと戻った経緯があります。
単純にまた逆戻りということにはならないとは思います。
ただ、阿部新監督となった場合は、入閣する可能性は大でしょう。
打撃理論には定評がありますし、現役時代もタイトルこそないものの、
1500安打、300本塁打をマークして巨人の4番としてもチームを優勝に導いた実績はあります。
吉村禎章
一軍作戦コーチです。
膝の故障から努力で克服した選手として有名で、
球団内には人物として評価している声も聞かれます。
参謀役として期待し、「次期監督」候補として名前は挙げっていました。
来季も原監督続投という流れが起きてからは、下火にはなりましたが、
ここにきての停滞ムードで、来年からは無理かもしれませんが、
原政権交代から大物監督就任への流れができるのであれば、
つなぎ役としての監督の可能性も出てくるかもしれません。
元木大介
現在のヘッドコーチです。
原監督に一番近い存在として、多岐にわたり提言を行っています。
性格が強そうですが、視野が広いことで有名です。
選手時代は相手の癖を見抜いたり、
コーチとしてはなかなか目の行き届かない選手の部分も見て、
アドバイスするという評判もあります。
ただ、原監督腹心として活躍していますが、
現在のこのチーム状況を打開することができていません。
「くせもの」という愛称を持ち、特徴的な人材ではありますが、
監督としてまとめることができるかどうか。
本人の野心や覚悟も含めて、
トータルで考えれば監督を要請する可能性は低いと考えられます。
巨人原監督は続投?交代?これまでの成績は?
巨人・原辰徳監督は、今年で監督として延べ15年シーズン目を迎えています。
過去の実績を見ると、リーグ優勝9回と日本一は3回。
豊富な資金で戦力を整えているチームだからとはいえ、
成績は驚異的ではあります。
常に優勝が義務付けられているだけでなく、強いチーム、
日本の代表的なチームというプレッシャーと戦わなければなりません。
そのなかで監督として責任ある立場でこれだけの成績を残しているのは評価されてしかるべきです。
過去の監督としての結果を並べてみました。
年度・順位 試合 勝 敗 分け 勝率 防御率
2002・1位 140 86 52 2 .623 3.04
2003・3位 140 71 66 3 .518 4.43
2006・4位 146 65 79 2 .451 3.65
2007・1位 144 80 63 1 .559 3.58
2008・1位 144 84 57 3 .596 3.37
2009・1位 144 89 46 9 .659 2.94
2010・3位 144 79 64 1 .552 3.89
2011・3位 144 71 62 11 .534 2.61
2012・1位 144 86 43 15 .667 2.16
2013・1位 144 84 53 7 .613 3.21
2014・1位 144 82 61 1 .573 3.58
2015・2位 143 75 67 1 .528 2.78
2019・1位 143 77 64 2 .546 3.77
2020・1位 120 67 45 8 .598 3.34
さらに「全権監督」として球団内における発言力も相当なものです。
実績と実権があるわけですから、誰も文句が言えない状況にあるのも現実です。
しかし、この状態が、ここにきて少し変な方向へと向かっています。
10月に入った段階で、一部「来季続投」のニュースが駆け巡りました。
その時はまだ優勝争いをしていましたが、その後、引き分けを挟んで10連敗。
一部、報道では意味不明な発言をするなと、原監督の迷走ぶりも伝わってきます。
本当に来季も原監督で大丈夫なのか。
原監督しかいないという声もある一方で、
選手らに覇気が感じられない状況では、来季は難しいのでは、という声もあるようです。
「全権監督」ですから、去就については球団の上層部しか決められないことでしょう。
この状況をどう判断するか、注目されるところです。
2021年巨人が後半戦弱い原因は?
巨人が勝負の終盤戦で失速し、優勝争いから脱落しました。
9月終盤の阪神3連戦で2敗1分けに終わり、その後に中日に3連敗。
10月に入りDeNAに2勝1分けして波に乗るかと思われましたが、
逆に長いトンネルに入ってしまいました。
引き分けを挟んで10連敗。どん底に落ちましたが、
原因は打てない打線にあります。
9月は好調だった岡本が本塁打も打点もペースが落ちたこと。
結果的にはそれが原因でしたが、
逆に言えばあまりにも岡本に頼り過ぎていたとも言えます。
ヤクルトはここまで50打点以上を挙げている選手が7人もいます。
阪神は4人で巨人が3人。
阪神は大山71、サンズ65、佐藤61、マルテ71とバランスはいいですが、
巨人は岡本112、ウィーラー56、丸51と岡本が極端に突出しています。
岡本は一人で打線の責任を負っていることになります。
どこからでも点が獲れる打線がやはりいい打線だと言われます。
巨人はその当たりが上手くいってないようです。
選手の底上げをしないと、いつまでたっても
「岡本=打線=チームの勝利」の構図から抜け出せないと感じます。
まとめ
ここまでで
・巨人の次期監督候補予想2022!
・巨人原監督は続投?交代?これまでの成績は?
・2021年巨人が後半戦弱い原因は?
について紹介してきました。
おそらく昨年くらいからは、原監督は今季までで、
22年からは阿部監督就任だったのではないか。
二軍監督としての経験を積ませて様子を見ているつもりが、
予想外に「不評」だった点がでてきて、
来季まで原監督で手元において「帝王学」を学ばせることになった。
これが10月までの流れでした。
そう考えると納得がいきますが、状況が変わりました。
優勝争いをしてくれていればまだ良かったが、
ただ弱いチームになってしまって、
来年の原監督でいいのかという声が出てきて当然です。
これからの結果次第で、どうでも変わる可能性はあります。
続投、阿部監督就任、外部招へい、内部昇格。
クライマックスシリーズで早々に敗れることになると、
根本的な変革の議論も沸き起こるかもしれません。
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